平和問題を解決する一番の近道は、世界中の人間ひとり一人が平和について感心を持ち、考え、少しずつでも行動を起こすことである。
それは考えることかもしれないし、発言することかもしれない。しかし、世間中の人間ひとり一人が平和問題に対して関心を持つべきではないだろうか。だから私たちの行動は決して突飛なものではないし、特に大げさなことでもない。使命感に燃えているわけでもなければ、自分たちが何かえらい存在になったとも思わない。ただ、多くの人が思っているだろう『世界が平和になって欲しい』という気持ちを素直に『行動する』という形あるものにしたいのだ。
誰もが人間であるのだから、もしあなたのごく身近に、自分の家族や大切な人がむやみに殺されてしまう現状があったとすれば、どうしようもない怒りと悲しみに包まれることだろう。世界のどこかでは、そのようなことが今日も当たり前のように行なわれているのである。
私たちは誰かがむやみに苦しむのを残酷に思い、そして助けたいという気持ちを持っている。私たちはその気持ちに素直に従い、できることなら、その むやみに苦しむ何の罪もない人々を助けるためにこそ行動を起こしたい。
私たちはこの平和な日常の連続と、集団という人々の群衆に紛れて、行動することを忘れてしまってはいないだろうか。この地球上で、人間は生存という根本の理由をもたない場面で、むやみに争い、互いを傷つけ合い、殺し合う唯一の生物である。しかしながら、この地球上で、理性という宇宙の概念をも包むような複雑さの思考能力をもち、互いに助け合い、癒しあい、そして笑い合える『心』というものを持つのも、また人間なのである。
残念ながら私たちは、あまりにも平穏なこの日本において、人間のもつ、その悪魔のように酷い部分にしても、その尊く、素晴らしい部分にしても、意識しなければすぐに忘れてしまうのである。私たちは自分たちのできる範囲で、できるところから動き出そうと思うのだ。
この宇宙の全ての事象は、たった一つの素粒子から成る・・・。樹海は一本一本の木から成り、また大海は水滴ひと粒一粒の集まりであるだろう。「平和」という、とてつもなく大きな流れについても、たった一人のほんの小さな気持ちと行動から成っていくはずなのだ。「私ひとりが何かしたところでなにも変わるはずはない」なんて考えを持つのはやめよう。あなたや、私、そしてひとり一人の人間がいなくて、地球上に誰がいるというのか。
始めよう。まず私が、そして、あなたが。この平和問題研究会「あじさい」は、ほんの小さな影響力しか持たないたった一人のその行動が、絶対的に大きな意味を持つ行動であると信じる会 である。 |