第六回討論会
〜オレたちは恵まれているか〜
提案日:2002/02/15
提案者:学生・市民の会代表 塚田晋一郎
栃木光太郎


アメリカの報復攻撃は去年の10月20日に始まり今も続いている。
以下にあるのは、攻撃の当初から報復攻撃に疑問をもち、反戦を掲げる会を作って現在も活動を続けている方の文章。そして、日本でもベストセラーになった「100人村」の話である。



 こんにちは。僕は町田市の高校3年生です。
 今回の「テロ事件」に対するアメリカなどによる武カ「報復」について僕はとても疑問を感じています、確かにテロリズムは決して許してはいけない行為だと思うし、国際杜会の発展のために「テロ根絶」ということを掲げるのももっともだと思います。
 でもだからといって世界最貧国であり、中央アジア全体に及ぶ大干ばつによる被害の中でも1200万人と最も被害の大きいアフガニスタンを「正義」「人道的」「国際杜会のため」という言薬を用いて攻撃するということは果たして理に叶ったことと言えるのでしょうか。
 現在、地球上における全ての富(=GDP)のうちの87%を世界の人口の約20%が享受していて、残りの13%の富を80%の人々が分け合っているという現状があります。これはいわゆる「南北問題」といわれるもので、経済的に豊かな北半球に多い先進諸国と貧しい南半球の発展途上国の貧富の差における経済格差の問題です。そしてアフガニスタンには、飢餓に瀕している人が約400万人いるとされています。
 今回起きた「テロ事件」も少なからずそうした経済格差に起因するところがあるのだと僕は思います。
 厳しい気侯風土の環境の中、長い聞アフガニスタンは内乱を繰り返し、その過程でアメリカや旧ソ連は軍事的、経済的に介入しアフガニスタンが一つの主権国家として安定する上でマイナスの影響を与えてきました。
アメリカはあくまでもビンラディン氏と、彼と密接な協力関係にあるアルカイダ等だけに攻撃をすると言い、国際世論の反米感情が高まらないようにしていますが、空爆開始後早くに報遺されたNGO職員4名の死亡についてはアメリカ側も認めているように、やはり実際には今こうしている間にも、十分な情報もろくに与えられない情況の中で刻一刻と何の罪もない民間人の犠牲者が増え続けているのは紛れも無い事実です。
 しかし、今、日本の国会で行われている議論というのは先に述べたアフガンにおける飢餓の巌しさを考える視点に立ったものではあまりなく、アメソカの武力「報復」が本当に正当牲のあるものなのかという視点からの議議でもありません。「アメリカの現段階での武カ報復には正当性があり、日本としてはどういう形でどこまで踏み込んで支援できるのか」という観点で議論されています。
 僕は小泉首相に、日本という国に、アメリカが現在行っている武力報復が今後生み出していくのはアフガンの飢餓・貧困の拡大でしかなく、武力「報復」や戦争では真の「テロ撲滅」は達成されないということを世界に向け訴えていく立場を取って欲しいと願います。日本は本当は欧米に対してもイスラム杜会に対しても中立な立場で意見を表明し、武カや戦争ではない解決の糸口を提案でき得る国ではないかと強く思います。
 そしてそうした可能性をまだまだ発揮できていないこの国で今、若い世代の人も声を出していくことが非常に重要だと思います。いわゆる「小泉旋風」によって沢山の若い人が政治に感心を持つようになりましたが、その小泉政権の真価が今問われています。世界や日本がこれからどういう歴史を歩むのかという大きな分岐点であると共に、戦後の世界における今までの日本という国に定着した固定観念や国としてのスタンスを良い意昧で壊していけるチャンスの時ではないかと僕は思います。そしてこの流れを変えていけるポテンシャル(可能性・潜在能カ)を持っているのは国会議員ではなく、大きな政党や組織に属していないの一般の市民だと思います。政党や組織などの利害関係ではなく、自分の意志で動ける様々な肩書きの、様々な年齢の市民の多様牲を大事にして国に対して働きかけていきたいと思っています。
 この運動は今、全国的に広がっていってます。僕達の考えに共鳴してくれる人が増えて行けば確実に何らかの影響力を持った「組織なき運動」として成功していくはずです。日本人のポテンシャルを信じて僕達は発信し続けていきます。
 あなたも一緒にやりませんか?

代表 塚田晋一郎





「地球がもし100人の村だったら」

もし、現在の人類統計比率をきちんと盛り込んで、全世界を100人の村に縮小するとどうなるでしょう。その村には・・・

 57人のアジア人
 21人のヨーロッパ人
 14人の南北アメリカ人
 8人のアフリカ人がいます

 52人が女性です
 48人が男性です

 70人が有色人種で
 30人が白人

 70人がキリスト教以外の人で
 30人がキリスト教

 89人が異性愛者で
 11人が同性愛者

 6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍
 80人は標準以下の居住環境に住み
 70人は文字が読めません

 50人は栄養失調に苦しみ
 1人が瀕死の状態にあり
 1人はいま、生まれようとしています

 1人は(そうたった1人)は大学の教育を受け
 そしてたった1人だけがコンピューターを所有しています

もしこのように、縮小された全体図から私達の世界を見るなら、相手をあるがままに受け入れること、自分と違う人を理解すること、そして、そういう事実を知るための教育がいかに必要かは火をみるよりあきらかです。

また、次のような視点からもじっくり考えてみましょう。
もし、あなたが今朝、目が覚めた時、病気でなく健康だなと感じることができたなら・・・あなたは今生き残ることのできないであろう100万人の人たちより恵まれています。
もしあなたが戦いの危険や、投獄される孤独や苦悩、あるいは飢えの悲痛を一度も体験したことがないのなら・・・あなたは世界の5億人の人たちより恵まれています。
もしあなたがしつこく苦しめられることや、逮捕、拷問または死の恐怖を感じることなしに教会のミサに行くことができるなら・・・あなたは世界の30億人のひとたちより恵まれています。
もし冷蔵庫に食料があり、着る服があり、頭の上に屋根があり、寝る場所があるのなら・・・あなたは世界の75%の人たちより裕福で恵まれています。
もし銀行に預金があり、お財布にお金があり、家のどこかに小銭が入った入れ物があるなら・・・あなたはこの世界の中でもっとも裕福な上位8%のうちのひとりです。
もしあなたの両親がともに健在で、そして二人がまだ一緒なら・・・それはとても稀なことです。
もしこのメッセージを読むことができるなら、あなたはこの瞬間二倍の祝福をうけるでしょう。
なぜならあなたの事を思ってこれを伝えている誰かがいて、その上あなたはまったく文字の読めない世界中の20億の人々よりずっと恵まれているからです。
昔の人がこう言いました。わが身から出るものはいずれ我が身に戻り来る、と。お金に執着することなく、喜んで働きましょう。
かつて一度も傷ついたことがないかのごとく、人を愛しましょう。誰もみていないかのごとく自由に踊りましょう。誰も聞いていないかのごとくのびやかに歌いましょう。
あたかもここが地上の天国であるかのように生きていきましょう。

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